2017年9月25日のたつき事件の日よりカクヨムに投稿された『みんみーパークへようこそ』という作品がある。
https://kakuyomu.jp/works/1177354054884124273あれを私の創作だと人は思うだろうが、それは違う。私は確信を持って言える。あれは私の脳が作り出した悪夢ではなく、私の脳に送られた現実の光景だと。誰が送ったかも、わかっている。それは、あの時の坂口安吾だ。2011年3月。東日本大震災と原発事故から逃げるようにして、私はポーランドにあるサノクという街に来ていた。そこは私が好きな作家のベクシンスキーが暮らした街であり、その作品がある小さな美術館がある街である。下の階にあるキリスト教に関する展示物を見、上にあるベクシンスキーの数多の絵を見た私には、その後ほんの僅かの記憶がない。気づくと私は、灰色と茶色に満ちたサノクの街の線路の近くに立っていた。酷く頭痛がする私の前で、坂口安吾はパソコンを携えていて、そこにものすごい速度で流れる文字を私に見せた。そして私は、帰りのバスに乗っていた。