中国では新型コロナウイルス感染症に対する規制がさらに緩和されつつある。映画館も全面的な感染症予防策を講じ、20日、低リスク地域では待望の営業再開を迎え、半年ぶりの営業となった。
感染拡大防止活動が常態化しており、映画館の営業が再開されたものの、観客の呼び戻しや映画業界全体の回復にどのぐらい時間がかかるかなどに、関心が集まっている。
<南京市民>
「映画館が営業再開したおかげで、私たちはまた映画を楽しめるようになった。これは中国の国力の現わしで、とても心強いことだ」
<江蘇省南京市ある映画館の営業部長 崔恒斌氏>
「営業停止期間中にもチェックの作業を進めており、一日も早く再開できるように準備してきた。再開発表を聞いたらすぐ再開にむけた準備を整えていた」
再開初日に杭州で上映する映画は約20本で、チケットの最安価は9.9元(約160円)となった。消毒作業、マスク着用、体温測定が徹底されるほか、観客は実名でネット予約しなければならず、また、席を空けて座るよう求められ、各上映室の入場率は30%を超えてはならず、館内での飲食は禁止となっている。
湖北省の446の映画館も順次に再開される。また各地方政府は特別映画鑑賞キャンペーンを展開し、映画業界の回復を促進する。
<武漢市民>
「20日から再開するというニュースで見たら、私たちはすぐ午後のチケットを予約した。とてもワクワクしている。映画館は本当に久しぶりだ」
<湖北省武漢市ある映画館の支配人 陳雅彬氏>
「上映回数は以前より半分を削減されている。元々1日に5~6回が予定されていた上映室は現在、2~3回しか入らない。そして上映間隔も長くしている。少なくとも1時間の空きがあり、スタッフが掃除して消毒作業を行い、上映室の衛生を保証する」
業界関係者の分析によると、今年は良質な映画が多く、観客の映画館復帰が期待されるという。また、より多くの作品が市場に参入し、業界全体の回復に対する促進が期待される。
<中国映画発行放映協会 林民傑副会長>
「現在上映している映画は、前の人気作品で、ネットで検索回数の高い映画を再上映にした。映画館には複数の鑑賞支持政策を打ち出し、興行収入の多くは映画館の取り分に割り当てる」