沖縄返還をめぐり、日本とアメリカに密約があったとして、元「毎日新聞」記者らが外交文書の公開を求めた裁判の控訴審で、東京高裁は29日、国に文書の開示を命じた一審判決を取り消し、原告側の逆転敗訴の判決を言い渡した。 この裁判は、元毎日新聞記者・西山太吉さんらが沖縄返還にあたり、日本がアメリカ軍基地の撤去費用を肩代わりするなどの密約があったとして、外交文書の公開を求めたもの。一審の東京地裁は「文書は存在していない」という国の主張を否定し、文書の開示を命じていた。 しかし、29日の判決で、東京高裁は「政権交代後、政府は密約があったと認め、文書を徹底的に探したにもかかわらず、発見されなかった。政府が現在も文書を保有していると認める証拠はない」として、・・・