おかみさんを下さい。注文を尋ねられ、僕は答えた。しかしミスチーさんは「ふふ
っ」と軽く笑い、「メニューに無いものは出せませんよ?」と言った。いっぱいいっ
ぱいになっていた僕は振られたことに気づくまで少し時間がかかった。
いつも通りの顔がつくれずにうつむいていると、耳元で「仕方ないですね、
特別ですよ?」とささやかれた。顔を上げると、いつの間にかお通しが
盛られた皿と、「よろしくお願いします」と書かれた紙があった。びっく
りしてミスチーさんを見ると「注文は終わり?」と尋ねてきた。顔が真っ赤だった。
文字数ががが
絵師、頼千代さんのイラスト「みすちーのお店の常連になりたい」をお借りしました。
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