研究を発表したのは京都大学iCeMSの村上達也助教らの研究グループです。極めて細かい炭素素材である「カーボンナノチューブ」は、赤外線を当てると発熱し、この発熱作用ががんの光線治療のメカニズムとして注目されていました。 今回の実験で、肺がん細胞を含んだ培養液に「カーボンナノチューブ」を加え、10分間赤外線を当てたところ活性酸素が作り出されたことで45%のがん細胞が死滅しました。 しかし、この結果には「カーボンナノチューブ」の発熱作用も影響していると考えられています。 今回の研究結果でがん細胞を死滅させるメカニズムの解明が進み、新たな治療法の開発につながることが期待されます。