「どいて下さい」
「どくよ、どくけど、ひとつ頼みがある。それをきいてくれたらね」
「どんな頼みスか」
「このわたしにね、まこまこりんしてもらいたいんだよ」
プロデューサーは奇妙なことを言い出した。
「まこまこりん!?」
「おもいきりね。手を抜いちゃだめだよ」
「いいんスか」
「いいよ」
「じゃ」
真は、迷わなかった。
「きゃっぴぴぴぴ~☆まっこまっこりーん♪菊地真ちゃんなりよー♪」
めきょっ、
という音がした。
プロデューサーは、平然とそこに立っていた。
「うわあ、いいまこまこりんだね」
プロデューサーは言った。
「こいつは、人が殺せるまこまこりんだなあ」
プロデューサーは、嬉しそうに笑った。