ホンダレーシングがその技術を惜しみなく投入し、生まれた「サーキットの狼」。圧倒的なパワーと、強烈に自己主張するその独特の排気音は80年代から90年代に於いてホンダの象徴でもありました。
時代の流れと共に、排ガス規制に飲み込まれ、氷河期の終わりと共に生きるすべを失ったサーベルタイガー、あるいは人と共生することが適わず消えていったニホンオオカミのように・・・
檻に閉じ込められ、自らを傷つけながらも必死に抗い、やがて息絶えていく獣のように、悲しげな排気音を残してForce V4は消えてゆきました。
部品保管は製造終了後13年。早晩、この野獣の咆哮も消えてゆきます。だから、残しておこうと思いました。