♪私のラバさん、酋長の娘~♪で1930年に大ヒットした『酋長の娘』は日本が統治していたミクロネシアを舞台にした歌でしたが、39年の『蕃社の娘』は台湾が舞台。蕃社とは先住民(当時で言う高砂族)の集落のことで、歌った佐塚佐和子(別名:サワ・サッカ)は母親がタイヤル族、父親は日本人の警官で、1930年の霧社事件(高砂族の抗日蜂起事件)で犠牲になった人。作曲した唐崎夜雨は台湾人で、台湾歌謡界の先駆者となった鄧雨賢。つまり『蕃社の娘』は台湾人が台湾で作った歌ですが、日本人として日本語で作った歌ですから、日本の歌ってことにもなるのでしょう。その台湾語版が「黃昏愁」ですが、後に「十八姑娘(
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