枯葉香る 紅い街 石畳に雨上がりの 犬矢来 路地を一人で風が髪を撫で 巡った季節に坂の上の店 去年を思い出す・・・あたしが泣いたのは あなたが悪いわけじゃないあなたに恋をした あたしがなぜか悔しくて指輪が外せない 忘れる事も叶わないあなたの亡霊が インクのように染みたまま佇むのは枯山水 沈んでゆく抱かれるような 鐘の音に 瞳を閉じて鶯の床を 踏みしめ渡ればすれ違う人の横顔面影が・・・愛して愛された 夢かうつつか幻か引きずるくらいなら このまま消えてしまいたい心でもがいても あなたのいない蜘蛛の巣で惨めに朽ち果てて すべてを終えてゆくならば