畠山みどりの『無情念仏』は1965年の曲。台湾では台湾語版の「給無良心的人」と北京語版の「沒有良心的人」(または「沒良心的人」)が出て、北京語版の歌詞は「アタシを騙した良心のない男に対する恨み節」ですが、台湾語版は、悪どい商売をして良心が無いとか役立たずと罵られている人たちに、義理人情の大切さなどを説く内容。福建や広東で伝統的な「勧世歌(説教ソング)」に仕上がっていて、「現世」とか「報応(応報)」なんて仏教用語も出てきます。なにしろ原曲が念仏ですからねぇ。この歌で人気になった尤雅は、後に日本へ渡り優雅(ゆうや)の名でアイドルデビューすることに。