「ゲノム編集」は、これまでの遺伝子組み換え技術よりもはるかに正確に遺伝子を操作できる技術で、ここ数年、急速に研究が進んでいます。研究グループは、この技術を使い、高級魚として知られるマダイで筋肉の量を調節している「ミオスタチン」という遺伝子を操作しました。その結果、ふ化して1年の時点で、大きいもので通常の1.2倍から1.5倍の重さにまで育つマダイを作り出すことに成功したということです。食品としての安全性は、今後、検討されるということですが、この技術を使って魚の品種改良が本格的に始まる可能性があると注目されています。木下助教は「ゲノム編集により水産物の品種改良が大きく進めば、食糧問題にも貢献できると考えられる」と話しています。