田所は同門の遠野に恋い焦がれておりました。男同士禁断の間柄ではありますが、下半身に実直であった田所は甘言を弄して遠野を家に連れ込み、なんとか行為に及ぼうとしておりました。
「あー喉かわいちまったなあ。どうだね。ちょいと水分でも補給しねえか?」
「いいですねぇ、そうしましょう」
「じゃあちょいと失礼して…しめしめ。さあ遠野のコップに睡眠薬を入れてと。お待たせ。冷茶しかなかったけど良いかな?」
「じゃ、いただきやす。ごくごく。ばたん」
「なんでえやけに効きが早えじゃねえか。まるで俺の自慰だな。早速縛って……ん?」
「こいつ、し、死んでやがる…!」
女と酒には毒があるなんて良く言いますけども、色恋絡めば男も同じと言うのが世の常でございます。