歌曲王シューベルトの数ある歌曲の中でも一際人気の高い曲です。名前が似ているシューバルトの詩に二十歳の彼が曲をつけました。“澄んだ川で鱒を眺めていると、釣り人が来て魚釣りを始めた。ところが川がきれい過ぎて魚はかかりそうにない。そこで釣り人は竿で水を濁らせ、ほどなく鱒を釣り上げた。逃げようともがく鱒。しかしどうにもならない。狡猾な釣り人に釣られた鱒を不憫に思いつつ私はその光景を見ていた。”ここまでが歌曲に使われた三番で、本当は四番まで詩があります。“男はこうして女を騙すもの。だから気をつけなさい。”という寓意的な内容がそれです。動画のはじめに映っている楽譜は、シューベルトの直筆譜である。