日蓮の弟子・日興の流れ(日興門流)を引き継ぐ日蓮正宗は、その正宗を構成する多くの法華講(構成ユニット)の中で巨大化した法華講の顕正会と創価学会を、国立戒壇の解釈を巡って対立し、やがてこの両者の法華講を破門することになります。国立戒壇とは、日蓮が唱えた三大秘法の中の「本門の戒壇」の極端な解釈を明治末期頃にした国柱会の田中智學によって生み出されたものですが、これは戦前、日蓮主義と呼ばれ、釈迦牟尼仏(絶対神)の生まれ変わりである天皇が中心になって世界中を法華経信仰一色にするべきだ(八紘一宇)という思想です。この思想を引き継いだのは日蓮正宗なんですが、中でも顕正会と創価学会は国立戒壇論を強く主張し、正宗から破門されることになりました。