メンデルスゾーンの交響曲の中では最も有名で、彼自身もこの作品に自信があったらしく、また強い思い入れから生涯に何度か手を加え、全部で第3稿まで残っています。3番目は未完だったため、現在演奏されるのは主に第2稿です。「イタリア」の標題通り、この曲の作曲が着手されたのは彼が数ヶ月のイタリア旅行をしていた時のことで、特に第4楽章ではイタリアの民族舞踏のリズムも取り入れられています。明るく快活なイメージですが第1楽章の場合展開部は短調に転じ、重く激しい面も見せます。この楽章の山場です。演奏としては木管アンサンブルのリズムキープが、特に重要になってくると思います。