1.競争心による努力の限界
競争社会の影響もあって、努力する動機として、多くの場合、他に勝ちたいといった欲求があるが、こればかりが動機だと、本当の努力・成長はできない。勝てない場合に早々に諦め、少し勝つと慢心して努力が緩み、妬み・見下しの心のため、他から学ぶ努力を怠り、勝つために、不正を行う場合もある。これだと、着実な成長はできず、同じ間違いを繰り返す。
2.仏教の説く向上心
仏教が説く向上心は、純粋に自己の(精神的な)成長を目的とし、その究極が悟り。それは、他の成長とも一体。よって、特に大乗仏教は、自他双方の精神的な成長を目的とした努力を説き、その究極が菩薩道であり、菩提心。
3.仏教思想と競争の関係