[解説] この本の内容は、就職、海外転勤、都市的な暮らしやセレブへのあこがれなど、私たちの人生の岐路、日常生活、価値観などと深く関連しています。しかし、このような内容をこの本が含んでいると知る人はあまり多くないようです。もったいないことです。明治維新に触れた一言でさえ、国家単位で思考することを習い性としている人々に、実は巨大な衝撃を与えるはずです。
世界システムという概念を知ることは、少なくとも現代社会を生きるうえでは大きな意味を持つと私は考えます。民主主義や基本的人権という概念を信じ込むだけでなく、そのような概念が拡散され利用されていく背景についても考えることが必要でしょう。また、「時代の流れ」というものの正体について考えることにもなります。