東京都教育委員会は子どもたちが精神的に追い詰められた時に周囲に助けを求めることの大切さを伝える教材を新たに作り、今後、都内のすべての公立学校に配布することになりました。
東京都内の公立学校では2016年度、あわせて18人の中高生が自ら命を絶っていて、都は2017年度、自殺対策の専門家も交えて、指導方法を検討してきました。
2月22日開かれた東京都教育委員会の定例会では、学校で行うべき自殺対策の取り組みが報告され、それによりますと、子どもが精神的に追い詰められた時に周囲に助けを求める「SOSの出し方」を計画的に指導する必要があるとしています。
そして、小学校から高校までの発達段階に応じ、助けを求めることの大切さを伝えるDVDなどの教材を新たに作り、都内のすべての公立学校に配布することになりました。
新たな教材を使った授業では、DVDを通じて学んだ精神的なストレスについて生徒同士で話し合うなどして、自分以外にもつらい気持ちになっている仲間がいることに気づいたり、悩みを持つ相手にどのよう接すれば良いか考えたりすることを想定しているということです。
また、都教育委員会では、「1人で悩みを抱えず、少しだけ勇気を出して、身近にいる大人に話してみてください」などとする子どもたちへのメッセージをまとめ、悩みの相談窓口とともにすべての学校に周知することにしています。
http://www3.nhk.or.jp/shutoken-news/20180222/0008329.html