沖縄のアメリカ軍嘉手納基地のF15戦闘機に取り付けられていた重さおよそ1.4キロの部品が先月下旬に無くなっていたことがわかりました。日本側には6日後の3月5日まで連絡がなく、この対応に批判の声があがっています。
沖縄防衛局によりますと、2月27日、アメリカ軍嘉手納基地に所属するF15戦闘機に取り付けられていた、長さおよそ38センチ、重さおよそ1.4キロのアンテナが無くなったということです。無くなった場所や原因などは不明です。
アメリカ軍による事件・事故は日本側に連絡する手続きが決められています。しかし、今回、日本側への連絡は6日後の今月5日でした。
小野寺防衛大臣は「通常であれば沖縄防衛局を通じて、すぐに防衛省に連絡が来るが、どういうルートでそうなったのかよくわからない。アメリカ側に確認したい」と述べたほか、アンテナが落下した可能性があると見て、アメリカ軍に再発防止と詳細な情報の提供を求める考えも示しました。
菅官房長官は午前の記者会見で「事案発生から直ちに通報がなかったことは誠に遺憾であり、防衛省から米側に対して、迅速な通報、原因の究明と再発防止の申し入れを強く行っているところだ」と述べました。
そのうえで「米軍の運用に際しては地域住民の方々の安全確保が大前提であり、事件事故があってはならない。情報収集に努め、米側から情報が得られた場合には地元自治体などに適切に情報を伝えていきたい」と述べました。
沖縄県内では、2月8日に普天間基地のオスプレイが重さおよそ13キロの部品を落下させた際にも日本側への連絡がなかったことなどから、アメリカ軍に対する不信感が高まることが予想されます。
沖縄県の翁長知事は3月7日正午前、記者団に対し「今回は日本政府への報告まで6日以上要しており、さらに県から問い合わせがあるまで国から連絡がなかったことは極めて遺憾で、たがが緩んでいると言わざるを得ず到底容認できない。連絡通報体制の問題点について県も交え早急に検証し、改善するよう強く求める」と述べました。
https://www3.nhk.or.jp/news/html/20180307/k10011354421000.html