中央東線の代表的な特急といえばこの「スーパーあずさ」ですよね。薄紫のボディカラーがよく目立つ車両です。この車両から、JR東日本の車両形式に「E」が冠されるようになりました。
1993年から中央東線で使われていた183系・189系を置き換える目的で登場し、基本8両と付属4両で計12両編成で運用に入っています。また、登場から1年間は「あずさ」として運用されていました。
新宿と松本を結び、上り列車のみ東京まで足を延ばしています。並行する高速バスに対抗するため、制御つき自然振り子装置を搭載し、高尾以降の曲線区間の多い線路でのスピードアップを可能としていて、山岳路線でカーブの多い路線を最高速度130kmに達する高速で走り抜けています。
ただ、断面が卵型のためか閉塞感があり、座席にテーブルがなかったり、振り子による体調不良など、乗心地はあまりよくなかったようです。
かつては大糸線の南小谷に2004年まで、2010年まで信濃大町まで乗り入れ、松本駅では分割作業も見られたのですが、現在はE257系の「あずさ」のみが大糸線に乗り入れています。そのため、貫通扉の先頭車がお目見えすることはなくなってしまいました。
また、シーズンには「ムーンライト信州」としての運用にも入っており、いつでも中央本線で姿を見ることができました。
昔は間合い運用で東海道本線の「おはようライナー」「ホームライナー小田原」にも使用されていたようです。後継機のE353系の登場で徐々に姿が見られなくなり、2018年の3月に運用から完全に外れ、廃車となりました。
BGM「Depurture」