ティラーソン米国務長官は、トランプ大統領が北朝鮮の金正恩朝鮮労働党委員長の会談招請を受け入れたことを巡り、北朝鮮と直接連絡を取れるよう期待すると述べ、歴史的な握手を交わす可能性のある米朝首脳会談の準備を進めるに当たり辛抱強さも求めた。
ティラーソン長官は訪問先のナイジェリアのアブジャで、首脳会談の時期と場所に関する記者団の質問に対し、「北朝鮮から直接的には何も聞いていないが、彼らからじかに聞くことを期待している」とコメント。「これら全ては人々が答えを知りたがる質問であることは承知している。私が言えるのは辛抱強くなり、どうなるか見守ろうということだ」と付け加えた。
首脳会談の実現には時間がかかるとするティラーソン長官の発言とは対照的に、トランプ大統領は韓国国家安保室長から先週ホワイトハウスで伝えられた金委員長の提案をその場で受け入れた。 ティラーソン長官は12日、北朝鮮問題への対応などを理由にアフリカ訪問を1日早く切り上げ帰国の途に就いた。トランプ大統領の発表を受け、首脳会談が実現するのかどうかや北朝鮮が何を要求するのか、さらに首脳会談場所を巡って臆測が広がっている。 同長官は「何の合意もない。私はメディアにアイデアを流し始めたくはない」と述べ、「この種の話し合いは双方の間で静かに行われることが重要になると思う」とアブジャで語った。 それでもティラーソン長官は、帰国の機内で記者団に追加の情報を幾つか提供した。同長官は協議にはロシアと中国、日本が関与すると説明。会談は体系的な交渉を行う意思があるかどうかを見極めるため両首脳が「お互いを理解する」ためのものだと語った。
https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2018-03-13/P5I81L6K50XY01