トランプ大統領は3月13日午前9時(日本時間同午後10時)前にツイッターで、ポンペオ中央情報局(CIA)長官を新しい国務長官に指名すると発表し、政権の外交政策チームを一新することを明らかにした。ただティラーソン国務長官によると、大統領がこの決定について伝えたのは数時間後の「正午過ぎ」で、カリフォルニア州に向かう途中の専用機「エアフォースワン」からだったという。ティラーソン長官は13日の終わりに全権限をサリバン国務長官代理に委譲し、31日付で正式に退任する。
米政権では、北朝鮮の金正恩朝鮮労働党委員長とのトランプ大統領による米朝首脳会談の準備が進められている。大統領はこの日、ホワイトハウスで記者団に対し、ティラーソン長官とはイランとの核合意を含む重要な問題について意見の不一致があったと説明。ティラーソン氏は「考え方が異なっていた。レックス(ティラーソン氏)は今、ずっとハッピーだと思う」と加えた。 ティラーソン氏は突然の解任に当惑。スティーブ・ゴールドスティーン国務次官は解任について、長官は「何が起きているのか理解に苦しんでいた」と述べ、「知らされていなかった」と続けた。 トランプ大統領は次期国務長官に指名したポンペオ氏について、CIA長官として「われわれの情報収集の強化や防衛・攻撃能力の刷新、国際的情報活動における友好国や同盟国との緊密な関係構築によって両党議員の称賛を集めてきた」と評価した。 元下院議員のポンペオ氏は、2017年1月の就任以降ほぼ毎日、諜報活動報告を通じて大統領との距離を縮めていた。大統領は朝鮮半島の非核化など政権が直面する困難な外交政策課題への対応で必要なスキルをポンぺオ氏はもたらすと述べた。 大統領はまた、ハスペルCIA副長官がポンぺオ氏の後任として長官に就任するとし、CIAでは初の女性長官だと述べた。ハスペル氏はCIAで30年余りにわたり諜報活動に携わった経歴を持つ。
コーン国家経済会議(NEC)委員長が今月辞任表明。ホワイトハウスのヒックス広報部長も辞任し、ポーター秘書官も家庭内暴力疑惑で解任されるなど、混乱が続いている。
https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2018-03-13/P5J5PI6S972A01