生放送で首脳会談の様子を伝えた韓国。ソウル市内には街頭の大型モニターを見つめる多くの市民の姿があった。そして、4月27日午前9時半。その瞬間は訪れた。
ソウル市民:「日本や中国に行くように北朝鮮も行けるようになったらいいなと思います」「まだ実感がないです。軍隊にいる時には敵だと教育されたけど、時代が変わってこうなりました。これから時間が経つにつれ南北関係が変わるか見守るべきです」
これに対し、北朝鮮では…。
平壌市民:「(金委員長が)南側へ出発されたという記事を労働新聞で見ました。10年以上ぶりに行われる会談の成功を望んでいます」
期待の声も上がっているが、実は北朝鮮、午後3時の定時ニュースで首脳会談が行われるとしただけ。今のところ会談の様子は伝えられていない。37の国と地域から1000人近い報道陣が訪れた今回の首脳会談。フランスのAFP通信が注目したのは、文在寅(ムン・ジェイン)大統領が金委員長に促される形で軍事境界線をまたいで北朝鮮側に足を踏み入れた場面。南北首脳の面会から約30分が経ち、アメリカのメディアではネット上で速報が伝えられているものの、テレビではあまり大々的に報じられていない。そうしたなか、会談を前に強い反応を示したのが金正恩委員長と非難の応酬を繰り広げてきたトランプ大統領。ホワイトハウスは米朝首脳会談が今後、数週間のうちに開催されることを明らかにし、活発な協議が続くことを楽しみにしているとしている。米朝首脳会談にどうつながるのか。日本は今後、北朝鮮とどう向き合えばいいのか。