この国会で初めてとなる衆議院での憲法審査会が開かれました。会期末まであと1カ月ですが、実質的な議論には入れていません。
(政治部・前田洋平記者報告)
ようやく開かれた審査会ですが、実質的な議論はせずに事務的な手続きのみ、わずか3分間で終了しました。自民党としては今の国会で憲法改正の議論を深め、早ければ年内にも憲法改正の発議にこぎつけたい考えでした。しかし、立憲民主党などは「安倍政権下での改憲は認められない」と頑なです。どうにか野党との議論を始めるために与党が提案したのは、改正の中身ではなく、国民投票の方法を見直すことでした。与党は商業施設などに投票所を設置してより投票しやすくすることなどを提案しましたが、野党のなかには国民投票そのものに強く反対している党もあり、この国会での見直しは難しい見通しです。ある与党関係者は「審査会を開けただけで良かった」と語るなど、今国会中に憲法の具体的な中身の議論に入るのは厳しい見通しです。