カナダで行われていたG7サミットが閉幕し、当初、まとめるのが難しいとみられていた首脳宣言を採択しました。
(政治部・安間由太記者報告)
首脳宣言ではG7の結束が強調されていますが、そのことがむしろアメリカとその他の国との溝を浮き彫りにしています。通商問題を巡る全体会合では、トランプ大統領が打ち出した輸入制限措置を巡り、首脳間で激しい応酬となりました。そこで各国の首脳は2日目の会合が始まる前に急きょ集まって協議を行い、なんとか首脳宣言にこぎつけました。政府関係者によりますと、安倍総理は「自由で公正な貿易の体制をG7として結束して表明すべきだ」と呼び掛けるなどトランプ大統領が孤立しないよう腐心し、橋渡し役として調整を進めていたということです。一方、北朝鮮問題を巡っては完全な非核化を求めることで一致し、6月12日にシンガポールで開かれる米朝首脳会談の成功に向け、後押しをすることも確認しました。結束だけはアピールしたG7、しかし、具体的な問題の解決につながるかは見えないサミットとなりました。
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