宇宙暦796年3月、統合作戦本部内の大フロアにおいて、アスターテ会戦戦没者慰霊祭が取り行われた。
ヤン・ウェンリーが後日語ったと言われる「人類の思想の潮流は二つある」の話がある。
一つは「人の生命よりも貴重なものがある」と言う説と、もう一つは「人の生命より勝るものは無い」という説である。
この日のトリューニヒト国防委員長の演説は、まさに前者を基調としたものであった。
トリューニヒトの演説は参列者に熱を与え、「同盟万歳! 共和国万歳! 帝国を倒せ!」の大合唱に至った。
しかし、ヤン・ウェンリーはこれに同調せず、一人黙然と座っていた。
そしてトリューニヒトの正体を見抜いていた人物がもう一人いた。第6艦隊幕僚で戦死した「ジャン・ロベール・ラップ」の
婚約者であった「ジェシカ・エドワーズ」であった。彼女は最前列の前の壇上の下に立ち、
「あなたはいま、どこにいます?」とトリューニヒトに対して糾弾を始めるのであった。
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