Youtubeからの転載です(
https://www.youtube.com/watch?v=WXJrySutxLY)。
バッハの前奏曲とフーガ イ短調 BWV543は、「前奏曲」部分と「フーガ」部分(クラヴィーアのためのフーガBWV944の主題を転用したといわれています)が別々の時期に作曲され、1730年ごろに両者を統合して完成したと考えられています。
このようにバッハが過去に作曲された2つの作品を統合したオルガン曲は他にもあり、例えば幻想曲とフーガ ト短調 BWV542(通称「大フーガ」)もそういった作品の1つです。しかしBWV543の場合、「大フーガ」と比べても前奏曲とフーガの関係は緊密にまとめられており、彼の数多くのオルガン作品の中でもかなり充実した内容であることは間違いありません。それは、後にフランツ・リストがこの作品をピアノ独奏用に編曲していることからもうかがい知れます。
カール・リヒター(オルガン)