29日まで開催されていた、G20(20カ国・地域)大阪サミット。
メイン会場で見つけたこの表示は、いったい何を意味しているのでしょうか。
今、ホテルや空港など、さまざまな場所に広がりを見せる、この絵文字を取材しました。
G20の取材に来ているメディアに対して食事を提供する場所で作られていた、大阪のソウルフード・たこ焼き。
そんな中、竹内友佳キャスターは、レストランのメニュー表の中に、見慣れない表示を見つけた。
串カツのコーナーでは、メニューをよく見ると、牛のマークや“WHEAT”、「小麦」のマークが表示されている。
これは、「フードピクト」。
「ピクトグラム」の食べ物版。
「ピクトグラム」とは、言語を問わず、一目で分かるように絵文字化したもので、「温泉」や「エスカレーター」などのマークが代表例。
オリンピック競技の表示にも、ピクトグラムが使われている。
「フードピクト」を使えば、アレルギーやベジタリアン、宗教上の理由で「食べられないもの」がある人たちが、料理にどんな食材が使われているか、一目で知ることができる。
例えば、このメニューは、ビーフカレーとなっているが、フードピクトを見てみると、牛肉以外にも鶏肉や小麦、乳製品や魚など、多くの食材が使われていた。
一方、このサラダは、見た目にはわかりにくいが、魚肉や、アレルギーが気になる小麦やピーナツが使用されていた。
アメリカのメディア「わかりやすいし、日本語がわからないわれわれにとっては、とても助かります」
エジプトのメディア「イスラム圏は豚肉が食べられないので、表示は助かります」
10年前、神戸市のベンチャー企業が開発した「フードピクト」。
当初は、空港やホテルなどで使われていたが、訪日外国人の増加もあり、今では、全国およそ1,500の飲食店でも使われるようになった。
フードピクト・菊池信孝社長は、「最近ですと、国連総会やミラノ万博でのコンベンション、期間限定でしたら、海外でもご利用いただいています」と話した。
2020年は東京オリンピック、2025年には大阪万博が開催されるなど、世界中から人が集まるイベントが控える中、フードピクトの需要は、ますます高まるとみられる。