第十回ボカロクラシカ音楽祭 自由曲部門 テーマ「10」
« Puisqu'ici-bas toute âme... » Deux duos pour deux sopranos, Op.10, No.1
作品番号10:ソプラノ2声のための2つのデュエットより第1曲『この地上では、いかなる魂も…』
詩:Victor Hugo ヴィクトル・ユゴー / 作曲:Gabriel Fauré ガブリエル・フォーレ
歌:CeVIO Creative Studio S さとうささら
フォーレがユゴーの詩を借りて、当時最高の権勢を得ていた歌姫ポ―リーヌ・ヴィアルドの娘、マリアンヌに贈った渾身のラブレター。
フォーレはときおり他人の詩を借りて自分の心情を語ることがあります。この「2つのデュエット」は、フォーレが当時通い詰めていたサロンの女主ポーリーヌ・ヴィアルドの次女クローディーと三女マリアンヌに献呈され、彼女ら姉妹によって演奏されました。
その想い通じてか、フォーレとマリアンヌはやがて婚約にまで至ります。しかしながらその恋はわずか数か月後にヴィアルド家からの一方的な破談宣告によって唐突に終わりを告げられ、フォーレは以後の作風を一変させるほどに大きな衝撃を受けます。
そして、かねてよりこの恋の行方を心配していたフォーレの親友ロマン・ビュシーヌは傷心の彼に一篇の訳詩を贈り、そしてかの名曲 Après un rêve 『夢のあとに』が世に送り出されることとなるのでした…
#この間に、言葉の上では不変の愛を語る詩になんとも不安を感じさせる曲がつけられた Au bord de l'eau 『水のほとりで』が姉クローディーに献呈されており、その後のフォーレの恋の行方を知ればこそ、こちらも非常に興き深いです。第八回ボカクラ祭での自分の演奏→
sm32322984/りりりP様による直近の演奏→
sm33354724BumblebeeQueen様による第2曲→
sm34048159 第十回ボカクラ祭公式リスト→
mylist/66635837(『夢のあとに』はこちらから)
投稿作品一覧→
mylist/40937337 #広告をつけてくださった皆様、ありがとうございます!冷静に見返したら投稿まぎわの突貫工事がたたって曲名部分の翻訳が書くたびに揺らいでる…