万葉集の三句を勝手に超翻案(シャンソン風に) 「雨宿り」
黒拍子黒子 manyou song wrighter & singer
石川女郎(イラツメ)と大伴田主との愛の戯れの問答歌
巻二 一二六(女郎)
遊士(ミヤビオ)と われは聞けるを 屋戸貨さず われを還せり その風流士(ミヤビオ)
巻二 一二七(田主)
遊士に われはありけり 屋戸貨さず 還しし われそ風流士にはある
巻二 一二八(女郎)
わが聞きし 耳によく似る 葦のうれの 足ひく わが背 勤めたぶべし
・粋な男 遊士(ミヤビオ)と 噂に聴こえし君なれば この身であたってみましょうか 雨宿りに かこつけて 一夜の宿を 求めども つれない すげない ご返事で 女の誘いをふるなんて そんな野暮なこと 粋な男 遊士とは 言えません
・いやいや これが誠の遊士ぞ 噂のほどは知らねども いつも変わらぬ我が我 雨宿りと 言いながら 一夜の宿を求めても 不意に一人で訪れて 女の誘いに乗るなんて そんな野卑なこと 粋な男 遊士にはできません
・我が耳にしたこと 聞いたこと 噂は噂 幻のよう その身はなよなよ頼りなげ 雨宿りは色もなく 一夜の宿もうたかたと消え どうぞ一人で御養生 女の誘いに尻込みなんて そんな意気地なし 粋な男 遊士ではありません
黒拍子黒子 自作自演