新年を迎え、およそ80年ぶりに新しい駅舎となった東京メトロ銀座線の渋谷駅。
ホームの位置を移動させたり、線路を切り替える渋谷駅の大改造は年末年始に大詰めを迎え、1月3日に運用が始まった。
M字形の独特な屋根。
ホームの幅も、これまでの2倍のおよそ12メートルになるなど、近未来の渋谷を思わせる姿に生まれ変わった新しい駅舎。
東京メトロ・山村明義社長「渋谷の駅全体のわかりにくさ、移動しにくさの改善につながると考えます」
6日から仕事始めという人が多い中、リニューアルされた渋谷駅に、銀座線の利用者たちからは「だいぶ変わっているんでね、びっくりしました」、「なんか近未来的なっていうか、今っぽいなみたいな」、「ホームが広くなっていて、使いやすくなったと思いました」などの声が聞かれた。
しかし、その一方で、駅ではある異変が起きていた。
これは6日、通勤・通学ラッシュの時間帯。
渋谷駅の構内で撮影された写真。
ホームに向かう人たちが、ひしめき合っているのがわかる。
利用客の一部からは、「きのうとかもすごく混んでいたり、すごく大変なのかなと思いました」、「(乗り換え時は)ちょっと不便になった気もするけどね」などの声が聞かれた。
いったい、何がこの混雑を引き起こしているのか。
それは、駅の移動にともなう利用客の動きにあった。
これまで、JRや京王井の頭線などから銀座線に乗り換える場合、利用客はイメージ図にあるような動線で移動していた。
しかし、ホームがおよそ130メートル移動したことで人の流れが変化。
山手線の中央改札前で、複数の路線の利用客が行き交うようになったため、混雑が起きたとみられる。
さらに、銀座線への乗り換えについては、「ともかく、京王井の頭線ユーザーは(乗り換えが)遠い、困る」、「(京王井の頭線は乗り換えが遠い?)ちょっと遠いです」といった声も。
渋谷駅で、京王井の頭線から銀座線に乗り換える場合、これまでは通常、歩いて2分ほどだったが、新しいホームでは倍の4分近い時間がかかる。
オリンピックイヤーである2020年に誕生した新しい渋谷駅。
東京メトロは、駅舎の運用開始から2週間程度は、各路線からの乗り換えルートに専用のスタッフを10人ほど配置させ、対応にあたるとしている。
(2020/01/07)