Youtubeからの転載です(
https://www.youtube.com/watch?v=i5RwReXly4c)。
メンデルスゾーンは「マタイ受難曲」の復活上演を行うなど、バッハの作品に
傾倒していたことはよく知られており、その趣向は彼の作曲においても少なか
らず影響を及ぼしました。そういった作品の1つが1827年に作曲された「6つ
の前奏曲とフーガ」作品35で、その題名が示す通り、バッハが数多く残した
「前奏曲とフーガ」を参考にしてメンデルスゾーンが作曲した6曲の作品です。
前半の3曲はバッハの作品をメンデルスゾーンなりに咀嚼していますが、後半
3曲ではロマン派作曲家としての個性が強く出てきており、メンデルスゾーン
がバッハ作品をどのように解釈しているかを示すとともに、当時18歳でありな
がら彼の生涯にわたる作風がほぼ完成していることが聞き取れる、興味深い佳
作といえます。
ジークフリート・シュテッキヒト(ピアノ)