甚大な被害をもたらす自然災害。災害への備えの在り方についてシリーズで考えている。今回は「家族の一員」とも言えるペットのための備えについて。
日赤秋田短大の講師、及川真一さん。日常の暮らしやキャンプなどアウトドアでの遊びを災害時の備えに利用する「アウトドア防災」が専門。
これまで、避難所で使える防災グッズや車で過ごす際の備え災害時の食事などについて教えてもらった。
その及川さんが講師を務める防災の市民講座。参加者から「動物は?ペットどうしよう」という声が上がっていた。また飼いは「犬嫌いな人もいると思うので泣いたりすると周りに迷惑をかけるかと」と不安を口にする。
災害が起こった時「命を守る行動」を取らなければならないのはペットも同じだが、災害時ペットと一緒に過ごしているとは限らない。
ペットを家に残したまま外出しているなどさまざまな状況が想定されるが、今回は「ペットと一緒に避難所に行く」と選択した場合の備えについて考える。
ペットは家族に一員という人も多いと思うが、災害時ペットはどう過ごすのか。
及川さんは「実際に避難所では人の物資が優先されるケースがあった。そのためドッグフードなど、ペットに関連する物資が届きづらい現場があった」と話す。
では、ペットのためにはどのような備えが必要なのか?
及川さんは「人間と変わらない備えになる。例えばドッグフード通常食べているドッグフードのほかに備蓄として用意しておく必要がある」と説明する。
このほか、ペット用のシーツや水、予備の首輪なども備えておく必要があるが、ポイントは「いつもと変わらない」ということ。