別に私自身に何か被害があったわけではないけど、個人的には人生最大の修羅場。
ある日の昼の三時頃、桐越氏(仮名)という男性が我が家をたずねて来ました。
桐越氏は、主人の友人である加賀谷氏(仮名)の上司を名乗り、加賀谷氏が失踪したので同郷の友人である主人に何か知らないかたずねてきた来たとのことでした。
すぐ主人に電話して聞いてみたところ、失踪の話自体初耳だし、居場所も知らないとのことだったのでその旨を桐越氏に伝えたら、何か分かったらすぐに連絡をしてほしいと連絡先を置いていきました。別にどこがおかしいというわけでもないから上手く説明できないけど、でも私は、この桐越氏に物凄く嫌な感じを覚えました。
その日の夜、主人が加賀谷氏宅に電話して桐越氏がたずねて来たことを告げたところ、加賀谷氏の奥様は大変驚いていました。
桐越氏は加賀谷氏宅をたずね、加賀谷氏の奥様から入手した年賀状の住所録で、我が家の住所を知ったようでした。
ですが、加賀谷氏奥様が住所録を桐越氏に渡したのは、桐越氏が我が家をたずねて来た日の昼前頃で、その日の三時頃には、そこから100キロ以上離れた我が家をおとずれていることになります。
「まさか、住所録をもらったその日にそちらに行くと思っていませんでした」……
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