若い頃のなんだか不思議な体験。
二十何年か前、都内某駅前の居酒屋に友人三人と飲みに行った。
平日だったが店内はまあまあ混んでいて、俺たちは座敷に案内された。
その店に行ったのは俺は三回目だったが、友人の一人は常連みたいで、アンチャン風の店員と軽口を叩き合ったりしていた。
しばらく飲んでいたら、俺以外の三人が「あーなんか眠ぃー」とか言い出しうつらうつらしだした。
「なんだよ、もう酔ったのかよ?」
なんて言いつつ俺はトイレに行ったんだけど、帰ってきたら急にどっかのお姉ちゃんが俺の腕にしがみついてきて、
「お願い、ちょっと来て!」って、奥の個室みたいな座敷に連れて行かれたんだ。
個室には大学生っぽい五人の男女(男三人女二人)が居て、俺を見るなり「イヨッ!待ってました!」とか言う。
そこで俺は「はぁ?何スかコレ?誰かと間違えてない?」って訊いたんだが、お姉ちゃんは俺の質問には答えず、なんか不思議なことを言い出した。
「ご飯を三杯食べてください」
「えっ?何言ってんの?意味がわからん?帰ってイイ?」
なんか怪しいがお姉ちゃんが言うには……
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