【登場人物】雅史(まさし):俺
沙織(さおり)
未央子(みおこ)
隆史(たかし)
菜花(なのか):沙織の友人
柳二(りゅうじ):未央子の元カレ
静男(しずお):みえるひと
清助(せいすけ):イカれた息子
【巣食うもの~序】何年か前にあった怖い話を投下する。
その時は俺は地方大学の学生で、同じ科の連中とグループでよく遊んでた。
たまに混ざる奴もいて、男四~六人で女四人。
一人暮らしの奴の部屋で集まって飲んでると、よく怪談したがる女の子がいた。
決まって嫌な顔する沙織という子も居て、こっちの子が俺とかなり仲良かった。
怪談をしたがる未央子は、別に電波とかじゃなくて、怪談も体験談はなくて、どこかで面白い話を仕込んできてんじゃないか、みたいな怖い話をする子で、本当は幽霊とか信じてなさそうだった。
むしろ沙織の方が「見えるんだ」と言ってて、沙織はいつも未央子を避けてる感じだった。
二人で遊ぶとかは絶対ないし、グループでも距離をおきたがってる雰囲気。
俺とあと一人、沙織の「見える」を聞いて信じてる隆史って奴は、本当に霊感があったら遊びで怪談するなんて嫌なのかもしれない、と思ってた。
ある日、未央子と仲のいい男の一人が、恐怖スポットの話を仕入れてきてた。
車で30分くらいで行ける場所にあるそうで、未央子も他の連中も面白がって、その場で肝だめしツアーを決定。来てない他の連中も呼び出そうってことになって、俺は沙織に電話した……
★文字起こし:
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