僕は気付いたら幽霊になっていた。思い出せるのは自分の名前だけだった。
actor:不知火(しらぬい):幽霊になった青年。自分の名前と、だれかに殺されたという記憶だけ残っている。自分がなぜ殺されてしまうことになったのか、そして殺した人物はだれかを探している
陽炎(かげろう):星の民の青年。星まつりで灯台に火を灯す重大な役割を担う一族の末裔。双子の弟がいたが、星まつりの翌朝遺体で見つかる。遺体の近くには幽霊になって記憶を失った弟がおり、成り行きで弟殺しの犯人を捜すことになってしまう。不知火を殺したのは、陽炎である。
アウローラ:星の国を治める王で、神様。星まつりの日は星と会話している。星と会話をしすぎて星になりかけており、精神が崩壊した。最近は自分の名前しか言えない。
檻江(おりえ):魔界初代魔王ミコエルの息子。次男。母は星の民だったが檻江を生んですぐに亡くなる。星の声を聴くことが出来るが、声の止め方が分からず四六時中頭に声が響くように。精神が崩壊し、発狂しながら魔界を去った。現在は星の国で生活をしているようだが…?
テラ:星の民の女性。アウローラの娘で、星の国のお姫様。星の国から魔界に拉致され、魔王の子どもを産んで亡くなる。檻江はアウローラの孫にあたる。
とある星の民の手記
[だれか助けて。彼は子どもの頃は純粋無垢な男でした。ずっと仲良くやっていけると思っていました。
彼は人目のつかない場所で俺を殴ってきます。
罵倒します、脅してきます。
もう限界です。
言い伝えは本当でした。
双子は忌み嫌われる、災いを呼ぶもの。
俺は双子の片割れとして、彼を始末することに決めました。
お父さん、お母さん、アウローラ様。どうか許してください。
星まつりの夜に決行します。
さようなら、俺の弟
さようなら、不知火 ]