24日は、「コロナ禍で注目 セラピードッグ」について、フジテレビ社会部・オコナー海記者がお伝えします。
高齢者や病気を持つ人などの心身のケアなどをするセラピードッグ。
しぐさに癒やされて、患者が前向きな気持ちになるなどの効果があるようです。
そして、コロナ禍の今、高齢者施設では、ある理由で需要が増えているとのこと。
ポイントは、「意外な効果、ワンちゃんの癒やしと刺激とは?」です。
社会部・オコナー海記者「高齢者や障害者、病気の人、DVを受けた人などの心身のケアをする犬たち『セラピードッグ』についてお伝えします。2021年で東日本大震災から10年ですが、今回取材した国際セラピードッグ協会のセラピードッグは、福島県で被災をして飼い主とはぐれるなど、処分寸前だった悲しみを知る“元保護犬”なんです。横で歩く人を誘導するためのトレーニングをしている様子です。通常の歩きだけでなく、車いすの人の横を歩くときもそのスピードに合わせて対応します。同じように横を歩いているように見えるかもしれませんが、よく見ると一番後ろの犬は訓練する人の体にぶつかっていることがわかると思います。前にいる2匹は、十分に訓練を積んだ犬ですが、後ろの犬はまだ訓練7カ月の犬なんです。実は脳梗塞を患った方は、突然左右に歩き出すなど不規則な動きをすることがあり、こうした訓練が非常に重要だそうです。このような訓練を2年半以上受けて、混乱せずに対応できるようになるとセラピードッグにやっと認定されます」
加藤綾子キャスター「悲しみを知る保護犬だからこそ、多くの人たちの支えになるということなんですかね」
社会部・オコナー海記者「支えになっているセラピードッグですが、コロナの影響で高齢者施設での需要が増えているそうなんです。その理由は、入居者の認知機能の低下です。
高齢者施設では、外出自粛であったり、面会制限などのコロナ対策をとっていると思いますが、そういった対策をすることで、入居者は人と触れ合う機会が減ってしまい、それにより、入居者の認知機能に悪影響を及ぼしているそうなんです。認知症の人がコロナで受けた影響などを調査している広島大学大学院・石井教授によると、全国の高齢者施設など約945施設にアンケート調査をしたところ、約40%がコロナの影響で認知機能に悪影響が出ていると回答したそうです。特に多かった病状ですが、うつ・徘徊・暴言といった病状の出現悪化が目立ったそうなんです。しかし、石井教授によるとセラピードッグと入居者が触れ合うことによって、この触れ合いが入居者にとって刺激になったり、癒やしの効果を与えるそうで、認知症の進行を遅らせる効果が期待されているそうなんです」
今回、オンラインによるセラピーの様子を取材しました。