2021年4月5日 16時32分
紙幣や硬貨と同じように使える「デジタル通貨」について、日銀は5日、基本的な機能を確かめるための実証実験を始めたと発表しました。
「デジタル通貨」は、流通している紙幣や硬貨と同じように使える電子的なお金のことです。
日銀は「現時点で発行する計画はない」としていますが、各国の中央銀行が研究を行う中、5日から流通や発行といったデジタル通貨の基本的な機能を確かめるための実証実験を始めたと発表しました。
実験はシステム上で行い、期間は来年3月までの1年を想定しているということです。
その後、さらに必要と判断すれば、民間事業者や消費者が参加する形での実験も視野に検討するとしています。
デジタル通貨を巡っては、中国が「デジタル人民元」の発行に向けて、市民参加型の実験を行うなど、この分野で先行しているとされます。
日銀としては、今のうちから将来の環境変化に対応する準備を進めることで、今後も決済システムの安定性と効率性の確保を図っていく考えです。