ある日マヤノトップガンは少女漫画を読んでいた。
そこには大人の女性が年下の男性をからかい赤面させる姿が描かれていた。
「ひゃあ~おっとなだぁ~すごいなぁ……」
頬をやや紅潮させながら食い入るように読みふける。
そしてふと思いつく
この漫画に描かれていることをトレーナーにしてみたら照れて動揺するだろうか?
そうだとしたら……とってもかわいいなとマヤノトップガンは思った。
翌日
「ねぇねぇトレーナーちゃん! マヤ今日もトレーニング頑張ったよね?」
トレーナーは微笑みうなずいた
(漫画は次に……)
「じ、じゃあご褒美が欲しいなぁ~」
すっと目をつぶり、顔を上げる。
明らかなキス待ちの形。
漫画の男性はこれでドギマギし慌てふためいてしまった
(ふふ~トレーナーちゃんもドキドキしちゃったかな~?)
と思ってるマヤノも先ほどから心臓バクバクな訳なのだが棚に上げ目を開ける
そこには予想とは反した光景が広がっていた。
トレーナの唇が、額に触れていた
今はこれで勘弁してくれ、と
トレーナーは頬を赤らめながらも微笑み、マヤノの頭をくしゃくしゃと撫で
そそくさとトレーニング場を後にした。
思考が完全にオーバーヒートしたマヤノトップガンを残して……
夕飯はキスのてんぷらだった。