「令和風姿花伝」について 緻朽淋
空っ風ふうのテーマソング的な曲を作ってみました。
この曲はWho is she?というこだまのようなフレーズから始まります。
空っ風ふうって誰? ナニモノ?
空っ風ふうは、ある日「八木節が好きすぎる」を歌うために私の前に現れたのですが、
天空を舞い、笑いながら、上毛かるたを飛ばし始めたました。
私が「上毛かるた紀行KENOKUNIまんだら」をつくった頃には、
すでに裏妙義の丁須岩のお立ち台の上を居場所と決めていました。
空っ風ふうのホームグラウンドはいわゆる毛野国あたり。
観音さまにお勉強を教わり、風神雷神の一族たちとは親しい間柄。
風神雷神ジュニアとでも言おうか、可愛い小鬼たちや天狗の子供や、
遥か昔よりこの地に宿りし地の神や精霊の類と通じています。
だけどふうの正体はコノハナサクヤヒメなのだ。母が木花咲耶姫。
そういう設定になっています。
だから冬から春にかけては忙しい。
あちこちの山の花を咲かせて回ります。
桜山公園には、春と秋の2回行かなければなりません。
唐紅に染まった桜山の紅葉。
そこに桜が咲くとは、神代にも聞いたことがない。
そんな劇的なシーンを歌ってみたかったのです。
もうひとつ、この曲で入れたかったのが、船津伝次平の「太陽暦耕作一覧」です。この資料は、群馬県立歴史博物館に保管されています。
明治5年の12月3日が、明治6年1月1日に変わり、太陰暦から太陽暦に
変わった歴史的なその年、困ったのが百姓たちでした。 伝次平翁はさっそく
これをつくって渡しました。「いついつ何の種を播き、いついつ蚕が糸をはく」といった一覧表です。
この文言をラップ調にしていれたらかっこいいなと、前から思ってました。
1番の歌詞と2番の歌詞と、2か所に、初夏の部分と晩秋の部分を入れました。早いテンポでノリがいいところがすごく気に入っています。
船津伝次平「太陽暦耕作一覧」より
<初夏の部分>
土用 麻をまく 桜さくころ
穀雨 桑の芽いずるころ 春そばまきはじめ
牡丹さくころ 蚕はくころ 春そばまきのさかり
八十八夜
<晩秋の部分>
霜降麦まきはじめ ひえみのる
畑麦まきのさかり 小麦まきのすえ
柚きばむ 栗みのる
いもとり入れ さつまとり入 早稲かるころ
初もみじの頃