【芽殖孤虫】(Sparganum proliferum)人体寄生虫の一種。
「孤虫」の名は成虫が正体不明であることによる。そのため生活史も不明。
はっきりしたことはわかっていないが、日本での感染報告例が多い。
摘出されたことのある虫体は数mm程度の大きさ。
主な感染症状は臓器の破壊。その際には胸痛や下痢などを起こすという。
皮下で増殖すると皮膚が膨れるという。
幼虫のままで宿種体内で分裂増殖する。
人の体内では成虫になれないためであるが、ならば他に宿主が存在するはずであるのに全く不明である。
不明な点が多すぎ、治療法は確立していない。
手術で取り出す以外にないと言われるが、分裂しているため実際は困難で、現在のところ致死率85%救命できた報告ごくわずか。
今から50年ぐらい前。
九州の天草というところに24歳の女性が住んでいたそうです。
この女性の下半身に奇妙なブクブクした皮下の膨らみが現れました。
この膨らみは、徐々にですが、確実に増えて行きました。
誰も診たことのない不思議な膨らみに、意を決したある医師が、思い切ってメスを入れてみました。
すると……
膨らみは皮下に出来た水の入った袋で、中に長さ数センチの白いクネクネした虫が入っていました。
袋はたくさんあり、中にそれぞれ虫が入っている様です。
なんということか!!
早速、何という虫か調べられましたが、条虫(扁形動物)の幼虫らしいのですが、何の幼虫か、さっぱりわかりません。
この虫は、恐ろしいことに、幼虫でありながら、人の体内で分離して増えているようです。
1990年、50年近い沈黙を破って、芽殖孤虫は忽然と東京に現れました。
さまざまな感染経路が考えられ調査されたそうですが、結局、虫の正体も感染経路もはっきりしないまま、今日を迎えています。
その後、報告はありませんが、次はいつどこでこの虫は現れるのでしょうか?
感染経路が分からない以上、あなたでないと、誰も言えないのです……
★文字起こし:
https://kowaiohanasi.net/sparganum-proliferum