雨の匂い。
歌詞
つめたい霧が包む景色 街灯浮かんでは沈んでゆく
六月二十日午前9時21分の梅雨 草木を濡らす
水溜りに映る誰かの 建前と本音を踏む誰かが
黄色いヘッドライトに照らされて自分の姿を見失う
こんなに広く途方ない世界を歩く僕らに注ぐ雨の粒は
それでも尚透明だった 微かな温もりを思い出した
灰色の街 呑まれないようにと
少しうつむいて 傘を傾ける
揺れるアスファルトに ぽつりぽつりと呟いた
此のまま「ぱっ」と消え去って 忘れられたら幸せなんだろう
でも どうしても どうしても こびりついた優しさが離れないよ
酷く重い湿った空気 僕にはお似合いのドレスコード
明日もそう、また歩くんだ たどり着く場所なんか無いのに
立ち込める排ガスに 見えない声を振り払った
冷たく刺さる言葉 横たわっていた
どれほど涙溢しても世界は僕らに何かを教えてくれると
信じてただ振り返らずに 重い足を引きずっているんだ
灰色の街 思い出させるのは
片隅を汚す小さな後悔
「拾えなかったのか」 ぽつりぽつりと呟いた
此のまま「ぱっ」と消え去って 忘れられたら幸せなんだろう
でも どうしても どうしても こびりついた優しさが離れないよ
酷く重い湿った空気 僕にはお似合いのドレスコード
明日もそう、また歩くんだ たどり着く場所なんか無いのに
いつかは声も失くなって 忘れ去られる時が来るんだろう
でも どうしても どうしても 誰かの中で僕は生きていたいよ
酷く重い湿った空気 いつかは昇る陽を想いながら
明日もそう、また歩くんだ たどり着く場所があると信じて
つめたい霧が包む景色 街灯浮かんでは沈んでゆく
六月二十日午前9時21分の梅雨 草木を濡らす