今、SNSを中心に人気が高まっているのが、自宅で作る「発酵あんこ」です。
一体、どんなものなのでしょうか、発酵料理家の真野遥さんに作り方を教わりました。
発酵あんこは、小豆と麹(こうじ)で作る砂糖不使用のあんこで、砂糖は使わずに麹の酵素を利用して、甘味を引き出すのだといいます。
作り方は、小豆を水分が無くなるまで煮詰めた後、炊飯器に移し、水100ミリリットルを加えます。
真野さんは「ここに麹を入れていくんですが、まだ入れません。70度以上のところに入れると、麹の酵素が失活してしまうので、60度以下に落とします」と話します。
温度が下がったところで、小豆に麹を加えて、混ぜます。そして、炊飯器の保温機能を利用して発酵させるのです。
濡れたふきんを釜にかぶせ、温度が上がり過ぎないようふたを半開きにした状態で、8時間温めれば完成となります。
今、なぜ自宅で発酵料理を作る人が、増えているのでしょうか。
真野さんは「発酵食品を手作りするのは時間がかかるので、おうち時間を利用して発酵食品を作って、趣味として楽しんでいる方が多いと思います」と話していました。
■おうちでも巻いて寝かすだけ“熟成肉”
さらに、簡単に、家庭で発酵の力を利用する方法もあります。
「ミートエポック」跡部美樹雄代表取締役社長は、「スーパーに売っている肉や魚を買ってきてもらって、それを巻くだけで熟成を楽しめます」と話します。
この「発酵力オイシート」には、人体に無害な菌の胞子が付着していて、この菌が増殖することで、食品の腐敗を遅らせ、発酵熟成肉を製造することができるのです。
使い方は、専用シートで肉をくるみ、冷蔵庫で5日間寝かします。これだけで、肉が熟成され、うまみが増すといいます。
熟成肉は、香りが良く、スモークしたような香りがします。うま味が強く、柔らかさも全然違います。
また、このシートを魚に使うと、生魚の臭みが消え、数日後も痛むことなく、おいしく食べられます。
跡部社長は「家庭なのに非日常が経験できる。我々の菌の力を皆さんに経験して頂ければ、より豊かな食卓を囲めるのではないかと思う」と話していました。