URAファイナルズ決勝も終わり、激動の3年間を乗り越えた私たちはケーキがおいしいと有名なカフェに来ていた。
「ショートケーキ・・・いえ、ここはモンブランのほうが・・・」
メジロマックイーンがさっきからメニューを真剣な表情で凝視している。
「好きなだけ頼んだら?お金なら気にしなくていいから」
「いいんですの!?トレーナーさん!?」
目を輝かせて食い気味に聞いてくる。いつも体重を気にする彼女だが、今日くらいはいいだろう。
「もちろん。3年間頑張ったご褒美ってことだよ」
「トレーナーさんがそう言うなら・・・ふふっ」
メジロマックイーンはケーキを3つ注文したのだった。
「貴女と出会ってもう3年も経ったのですね。長かったような、でもあっという間でしたわ」
紅茶の香りが漂うテーブルで、思い出話に花が咲く。
「無敗でクラシック3冠を達成、春秋シニア3冠だもんね。並みのウマ娘じゃ到底無理な戦績だよ」
「トレーナーさんの指導あっての結果ですわ。私だけの力ではありません」
「マックイーンがトレーニングを頑張ってくれたおかげだって。私は・・・」
「・・・? トレーナーさん?どうかしましたの?」
「いや、私はダメダメだよ。ほんとに」
「トレーナーさんはダメなんかじゃありませんし、とっても優しい方です」
「マックイーン・・・」
「私がホープフルSで惨敗して目の前が真っ暗になっても見捨てないでいてくれましたし」
「・・・え?」
「夏の合宿で2ヶ月なまけても諦めないでいてくれました」
「・・・それって」
「温泉旅行券を福引で引いたのに行けないことが何度も」
「マックイーン!待って!何のことを・・・」
この育成では無敗だし、バッドステータスも引かなかったし、温泉旅行券も引けなかった。
さっきまで紅茶を飲んでいたのに、喉が乾いている。
「まさか・・・」
唾を無理やり飲み込み、震えた声で問いかける。
「ねえ、マックイーン。この育成、何度目だっけ?」
「今回で70回目ですわ」
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sm40178014