2021年7月12日 21時21分
長崎市で発見された恐竜の化石について福井県立恐竜博物館が調べたところ、全長9メートルほどの国内最大級の「ハドロサウルス上科」の化石と分かりました。調査した恐竜博物館は「大きな恐竜が群れで生息していたことを示す重要な化石だ」としています。
福井県立恐竜博物館と長崎市は、長崎半島西海岸にある三ツ瀬層と呼ばれる8100万年前の白亜紀の地層で共同で発掘調査を行ってきました。
平成28年の調査で化石が見つかり、恐竜博物館が復元作業を進めたところ、復元された化石は関節や骨の形から大型の恐竜の左肩の肩甲骨と分かりました。
さらに詳しく調べたところ、関節に特徴的な突起が見つかり「鳥脚類」と呼ばれる進化的な草食恐竜「ハドロサウルス上科」の骨だと分かったということです。
見つかった骨の大きさから恐竜の全長は9メートルほどと推測され、これまで見つかった鳥脚類の恐竜では国内最大級だということです。
長崎半島では別の場所からも「ハドロサウルス上科」や大型の「ティラノサウルス科」、それに小型の肉食恐竜など多種多様な化石が見つかっています。
福井県立恐竜博物館の宮田和周主任研究員は「長崎に大きな恐竜たちが群れで生息していたことを示す重要な化石だ」と話しています。