私、福丸小糸! 高校一年生!
ひょんな事から幼馴染の3人と魔法少女をやる事になっちゃった!
「なんだっけ。ノクチルブルー?」
「ノクチルイエロ〜♡」
「ノ、ノクチルパープル!」
「…」
「円香先輩も、決め台詞言わなきゃダメだよ〜」
「…。ノクチルピンク」
「円香先輩可愛い〜♡」
「いいじゃん。ピンクのフリフリ」
「ちょっと、何でレッドじゃないの」
『そ、そんな事言ったって、俺は変身する能力を与えただけでコスチュームに関しては…』
「完全にあなたの趣味ですよね」
『だから違うんだってば…!』
「円香ちゃん、すごく似合ってるよ…!」
「…小糸がそう言うなら」
「ふふ、樋口チョロい」
『チョロいな…』
「チョロいね〜♡」
私達が魔法少女をやってる事は、5人だけの秘密! もし他の人にバレたりしたら…。
『またまたまたまた事務所のアイドルにバラしたな! 4人とも!』
「いやー、ついうっかり」
『うっかりが多すぎるわ! 罰として今日のおやつは抜きだ!』
「え〜! そんな〜!」
「あなたは黒羽根屋蝶兵衛ですか」
『せっかく美味しそうなティラミスがあったから、みんなで食べようと思って用意しておいたのに…!』
「ご、ごめんなさい…! もう二度と他の人にバラしませんから…!」
『二度とというか、もう事務所の全員が知ってるからな!?』
「う〜、ティラミス〜…」
『う…そ、そんな目をしてもあげないぞ!』
「くすん…」
「食べたかったな、ティラミス」
「わ、私も…」
『…まったく、今回だけだからな! 今お茶を淹れてくるから、大人しく待ってるんだぞ!』
「! プロデューサーありがと〜! プロデューサー大好き〜♡」
『つ、次からは気を付けろよ…!』
「チョロい…」
街で困った声が聞こえると、私達が変身して駆けつけるんです!
『助けてくれ…ネットサーフィンしても気分にあったおかずが見つからないんだ…。4人とも、魔法少女の格好で俺のおかずになってくれ…』
「やっぱりあなたの趣味だったんですね。魔法は使えない上に身体能力もいつも通りですし」
『はい…僕の趣味です…』
「み、認めちゃった…!」
「頑張れ頑張れー」
「頑張れ〜♡」
「が、頑張れー…!」
「(頑張れ)アホくさ…」
『っ! っっ♡♡』
『はぁ、はぁ…。有難う、助かったよ…。お礼に握手を…』
「その前に手を洗って下さい。もしくは削ぎ落として」
『…ん、握手するのはいいのか?』
「(イラッ)」
『ごめんなさい…』