Youtubeからの転載です(
https://www.youtube.com/watch?v=qTuAz2DKPCU)。
1888年、デンマーク音楽アカデミーを卒業したニールセンは弦楽四重奏曲 ヘ長調や
弦楽五重奏曲を完成させましたが、同時に弦楽合奏のために3楽章からなる「小組曲」
を作曲しました。これらの作品のうち、ニールセンは作曲家としてのデビュー作に
同年1月に初演された弦楽四重奏曲を選択するつもりでしたが、9月に初演された小
組曲が大成功を収めました。このときはアンコールに第2楽章が演奏されて、ニール
センは観客の拍手に応えて何度も壇上に上がったと記録されています。このような
周囲の反応を見たニールセンは、翌年に小組曲を出版するときに「作品番号1」を付
け、これがニールセンの公式デビュー作となりました。
作品はグリーグやスヴェンセンといった北欧の先輩作曲家に倣ったロマン派様式に
則っていますが、後にニールセンの代表作となった交響曲の作曲に向けた練習作と
いう側面があり、循環形式を用いるなどの意欲的な作風も盛り込まれています。
Gunnar Tagmose指揮
デンマーク青年室内管弦楽団