僕は今もずっと探している。顔も思い出せない。声も思い出せない。でも、確かに覚えているものがある。君のピアノの音だ。俯いた僕が顔をあげれば、いつも笑っている君がいた。君は世界を咲かせた。僕の世界を。あの時言った言葉はなんだっけ。何か大切な言葉を君に預けたんだ。今でも不意に思い出す。君と出会ったあの場所を。君の残したあの音を。僕は今も追いかけている。
『残響プロローグ』
▫️music : まつり
Twitter:(
https://twitter.com/ma2ri_m?s=21)▫️illust : りら
Twitter:(
https://twitter.com/li___3me?s=21)〜歌詞〜
ああ、歪んでた
時計の針止まったまま
霞んだ流れる空に
あてもなく歌を描いていた
ああ、揺らしてた
水滴が葉をたどったような
移る水面に花びらが
ひたすらに息を吐いていた
歳をとってく
沈んだ果ての隘路に
心を弾いている
僕は眠らない世界で
揺らした過去を離さないで
果てしなく見えた未来を
胸に抱いた先入観に
笑いあう日々に手を伸ばす
飛ばした想波は今日も
遥には届かぬ振幅で
明日の海へと今
溶けだしてく
ああ、嫌ってた
自分は閉じこもったまま
甘えた言の隙間に
ひたすらに歌を描いていた
歳をとってく
沈んだ果ての隘路に
心を弾いている
僕は眠らない世界で
濡らした頬を隠さないで
輝いた君の涙と
心の朽ちてく劣等感に
笑ってる君の手を離す
それでも僕らは疾うに
遥にさ夢見るまなざしで
明日の海へと今
駆け出してけ
揺らした過去を離さないで
果てしなく見えた未来を
胸に抱いた先入観に
笑いあう日々に手を伸ばす
飛ばした想波は今日も
遥には届かぬ振幅で
明日の海へと今
溶けだしてく