自分の中にある小糸の姿が書き換わる。
毎日顔を合わせる度にあの唇が―――
触れ方、舐め方、唾液の渡し方。今更正気なんて要らない、小糸のすべてを味わいたい。
まるで小糸は料理の材料、なら私はシェフ。温まった寝室はキッチンかな。
小糸の唇が私を物欲しそうに見つめるなら、手首を押さえて日の出が首を突っ込むまで丁寧に私の味を憶えさせる。前菜だけじゃ物足りない。
次はメインディッシュ。
上唇と下唇に立つ唾液の筋一本一本を袋からパスタを取り出すように絡め取り、熱がこもった私の口腔で調理開始。 茹で上がったら互いの唾液が混ざって雌同士とは思えない―――まるでチーズのような匂いにむせながら貪り合う。
最後はデザート。
項に手を添えて全身の酸素を欲望の生贄に。互いの吐息がぶつかり合い、行き場を求めて―――
「―――なに浅倉。私だって考え事くらいしてもいいでしょ。」
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オフボーカル音源:
sm39811453作詞・作曲・主犯 :ことぶき
人力ボカロ :まるきゅー(
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動画 :腎臓(
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投稿者コメント :涼姫彼方(
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